【Blu-ray】 1941
スティーブン・スピルバーグのコメディ超大作『1941』(79年公開)のブルーレイが、ようやく単品リリース。DVDは「海賊版か!?」ってくらいのヒドい画質だったので、ホントに待ちかねておりました。しかも劇場公開版(119分)と完全版(146分)の2枚組仕様というのもウレシイかぎりです。
本作は『ジョーズ』(75年)、『未知との遭遇』(77年)の連続大ヒットで絶好調だったスピルバーグが、巨額の製作費を投じて挑んだコメディ大作! ・・・だったわけですが、興行的にまさかの大コケwww すっかりスピルバーグの黒歴史としてネタにされてしまっていますが、個人的には思い出深い作品なんですよね〜。劇場で観たのは小学生のころ。当時、笑いといえばドリフがすべてだった時に初めて体感したアメリカン・コメディだったので、下ネタも含め(笑)何もかもがカルチャーショックだったんだよなぁ。
ダンスと乱闘が融合した圧巻のミュージカルシーン! 今でも見劣りしない精巧なミニチュア撮影! ジョン・ウィリアムス作曲の軽快なマーチ! そして家が丸ごと***してしまうラストの大オチ!・・・などなど、とにかく徹底したドタバタぶりが最高です。「失敗作」の烙印を押されてしまったとはいえ、まぎれもなく天才が手がけた逸品。もっと評価されていいと思うなぁ、この映画。
スピルバーグのインタビュー(特典映像)によると、当初はチョイ役のキャラクターだったワイルド・ビル・ケルソー大尉。でもジョン・ベルーシのキャスティングが決まってから登場シーンを増やし、大幅に肉付けしたんだそうな。確かにジョン・ベルーシはチョイ役で収まるような役者じゃないもんなぁ〜ww
【Book】『ニンジャスレイヤー』
アメリカ人の作家コンビ、ブラッドレー・ボンドとフィリップ・N・モーゼズによるサイバーパンク・ニンジャ活劇。とにかくケレン味あふれる・・というか「ケレン味だけ」 で勝負してるところがサイコーですww 小説はまったく読まないタチなのですが、試し読みをしてみたら遅まきながらハマってしまい、一気に第1部「ネオサイタマ炎上編」(原題:Neo-Saitama in Flames)の4冊を読み倒してしまいました。
物語の舞台は、電脳技術が発達した近未来の日本。平凡なサラリマン(←「サラリーマン」と表記しないところが、この作品の妙)のフジキド・ケンジは、ニンジャの抗争に巻き込まれ、妻子を殺されてしまう。そこで瀕死の重傷を負った彼に、突如ナゾのニンジャソウルが憑依。赤黒い装束と共にニンジャスレイヤー(ニンジャを殺す者)に変貌した彼は、すべてのニンジャに復讐を開始する!というのが大スジ。
ニンジャ特有のスピード感あふれる活劇描写の上手さもさることながら、「合成スシ」やら「オイランドロイド」「バイオスモトリ」「ゲイシャパンクス」・・・などなど、日本の文化をアメリカ人ならではの大胆すぎる解釈でマッシュアップした近未来描写が、とにかくスバラシイ! 英語でのニュアンスはどうなっているのかわかりませんが、このクセになる独特のテイストは、確実に翻訳チームによる言語センスの功績でしょうね〜。コミカライズやアニメも展開されていますが、個人的には文字によるパフォーマンスを楽しむべき作品だと思います。
現在は第3部「不滅のニンジャソウル編」へ突入してるので、早く追いつかねば! Wasshoi!!!
【TV】『GOTHAM / ゴッサム』
『バットマン』に登場する、あの犯罪都市を舞台にした海外ドラマ『GOTHAM / ゴッサム』の第1〜2話を見ました。主役は血気盛んな新米時代のゴードン警部補。ゴッサム・シティの有力者だったウェイン夫妻の殺害事件をきっかけに、腐敗と陰謀が渦巻く街の内情へ切り込んでいく!・・・というクライム・サスペンスです。
ドラマとしての出来の良さもさることながら、何と言ってもキャスティングの良さが光ってますね〜。
ブルース・ウェイン(バットマン)役のデヴィッド・マズーズ、オズワルド(ペンギン)役のロビン・ロード・テイラー、セリーナ・カイル(キャットウーマン)役のキャムレン・ビコンドヴァ、エドワード・ニグマ(リドラー)役のコリー・マイケル・スミスなどなど、若き日のおなじみのキャラたちが見事にハマってます。中でもキャムレン・ビコンドヴァ(言いにくっ)ちゃんのネコ顔っぷりは最高! あ、もちろん主役のゴードンを演じるベン・マッケンジーの好演も忘れちゃいけませんww
まだまだ始まったばかりですが、単なるプリークェルものにとどまらない雰囲気が感じられたので、今後も追っかけたいと思います。名前に「J」の付くあのキャラは、いつごろ出てくるのかなぁ〜。
【TV】『スター・ウォーズ 反乱者たち』
『スター・ウォーズ』の新作CGアニメシリーズ『スター・ウォーズ 反乱者たち』(原題:STAR WARS REBELS)が、いよいよ日本でも放送スタート! 好評を博した最初のCGアニメシリーズ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』の総監督デイブ・フィローニが続投しているだけあって、第1話(1時間スペシャル)は期待どおりシッカリと『スター・ウォーズ』していて面白かったです。
今作は時代設定が『エピソード4』の5年前ということで、ビジュアル的に旧三部作のムード満点なのがイイですね〜。スター・デストロイヤー、タイ・ファイター、スートーム・トルーパーなどなど・・・。やっぱり見てるだけでアガりますww 主人公たちが乗る宇宙船の内部がファルコン号のオマージュになってる点も高ポイント!
相変わらずキャラデザインにクセがあるので、そこらへんは好みが別れそうですが、『エピソード7』公開までのウォームアップとして確実に機能しそう。内容的にも主人公エズラの「フォースの覚醒」が大きなテーマになりそうだし。第2話では早くもあのドロイド・コンビが登場するので、どんな絡みになるのかヒジョーに楽しみです!
マイベストアワード2014<後編>
【BEST AMERICAN COMICS】2014年に読んだアメコミBest5!
1位 『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』
作:アラン・ムーア/画:ケビン・オニール/訳:秋友克也、猪川奈都
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ジャイブ版の翻訳本を買い逃していたので、待ってました!のホントに嬉しい復刊です。物語の舞台は19世紀末。大英帝国の危機を救うため、あのジキル博士やネモ船長、さらには吸血鬼や透明人間などがチームを組んで立ち上がるという、奇想天外すぎる夢の(悪夢の?)クロスオーバー作品。原作者アラン・ムーアの狂気の発想力、そして古典文学への限りない愛情が全編にほとばしってます。ちなみに『リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い』(2003年)のタイトルで映画化されましたが、内容的にはほぼ別物ですww
ムーアの代表作『ウォッチメン』もそうでしたが、随所に詰めこまれた小ネタの数にも圧倒されますね。例えばこの( ↑ )カバーイラスト。左下に横たわっているのは、エドガー・アラン・ポー原作『ミイラとの口論』に登場するアラミスタケオ伯爵のミイラ。そのとなりは、H・Rハガード原作『女王の復活』に登場する不死の女神アーシャの像、下段中央、タイトルロゴの上あたりに描かれているちっちゃい馬は、スウィフト原作『ガリバー旅行記』に登場する小人国リリパットの馬・・・などなど。もちろん背景に描かれてる絵画のすべてにも元ネタがあったりするわけですww 読み終わったあとで、そこらへんを巻末の解説集と照らし合わせながらチェックするのもまた一興。
あとは、なんといってもケビン・オニールの絵が最高! 冒険小説の挿絵に出て来そうな、繊細で流麗なタッチがホントに素晴らしい。“R指定版『アベンジャーズ』”とも言えるなかなか刺激の強い内容ですが、彼の洒落た画風のおかげで絶妙なバランスになってると思います。
2位 『シン・シティ 1』
作・画:フランク・ミラー/訳:堺 三保
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これもジャイブ版の翻訳本を買い逃していたので、復刊を切望していた作品。リニューアル版は『ハード・グッドバイ』と『ア・デイム・トゥ・キル・フォー』の2編を収録した増量仕様なのも嬉しい!
この作品の魅力は、なんといっても白と黒だけで紡ぎ出される圧巻のアートワーク! 血生臭いハードな群像劇なのに、むちゃくちゃスタイリッシュなビジュアルに仕上げられてます。そして読み出したら止まらない、グイグイ引きつけられるストーリーテリングも見事! あらためてフランク・ミラーの「凄み」を堪能させてもらいました。やはり名作ですねコレは。今後の続刊 & 映画版の続編『シン・シティ/復讐の女神』も楽しみだぁ〜。
3位 『ルチャリブレ - 覆面戦隊ルチャドーレス・ファイブ』
作:ジェリー・フリッセン/画:ビル/訳:原正人
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ジャンルを問わず「プロレスネタ」はツボなので、タイトルにひかれて思いきって買ってみたのですが、ぜんっぜんプロレス漫画じゃなかった・・・www 「ルチャドーレス・ファイブ」と名乗る覆面姿の5人の男たち(失業中)のユル〜い日常と活躍を描く、とってもオフビートなコミックでした。でも、そのユルさが何とも言えず心地良く、アニメ調の軽妙な作画との相乗効果もあって、すっかり魅了されてしまいました。ユル〜く見えて、じつは固い絆で結ばれた5人の絶妙な関係性が良かったなぁ。舞台がロサンゼルスということもあり、個人的には『GTA5』の空気感もオーバーラップしましたね。ちなみにコレ、アメコミではなくフランス産のバンド・デシネでしたww
4位 『ヒット・ガール』
作:マーク・ミラー/画:ジョン・ロミータ Jr./訳:光岡三ツ子
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『キック・アス』の超絶ヒロイン「ヒット・ガール」を主人公にした『キック・アス2』の前日譚。嵐の前の静けさ・・かと思いきや、物語は早くも荒れ模様の展開へ! さらに過激というか、ほぼドン引きのバイオレンス描写が満載です・・・ww それでもしっかり読めてしまうのは、ジョン・ロミータ Jr.の柔らかなタッチと、ディーン・ホワイトの手描き感を生かしたカラーリング(水彩とフォトショップの合わせ技らしい)が効いてるからでしょうね。学校でのいじめっこ女子とのエピソードが痛快だったので、あそこらへんをもっとふくらませてほしかった気もしますが、やはりそんなヌルい展開に走らないところが本作の魅力。実写版のスピンオフも見てみたい!
5位 『マイリトルポニー:ポニーテールズ』
作:トーマス・ザラー、ライアン・K・リンゼイ 他/画:トニー・フリークス、アンディ・プライス 他/訳:御代しおり
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こういったカートゥーン系の作品が翻訳される機会は少ないので、思わず即買い。ただ思いっきり“女の子向け”なので、レジに持っていくにはなかなかの勇気が・・・ww 本の内容は、様々なクリエーターによる6編のオムニバス構成になっていて、どれも楽しさ満点の良作ぞろい。動物マンガは数あれど、こんなにキュートでキラキラした「馬マンガ」は他にないでしょうww 児童向けの漫画を描いてる身としては、仕事に直結する刺激をたんまりいただきました。
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【BEST TOYS】2014年に買ったアメトイのベスト5!
<1位> PACIFIC RIM ACTION FIGURE ー 18 INCH SCALE GIPSY DANGER/NECA
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映画『パシフィック・リム』に登場するイェーガー(巨大ロボ)「ジプシー・デンジャー」の18インチ・フィギュア。めちゃデカい!重い!カッコイイ! 全高約45センチという大型スケールのインパクトにシビレまくりです。7インチ(全高約17.5センチ)バージョンも買ったのですが、やはり細部の作り込みが段違い。7インチ版がいかにディティールを省略していたのかがわかってしまいますww
塗装のクオリティはちょっとアマいけど許せる範囲ですね。頭部と胸部に仕込まれた発光ギミックや、両腕に装着できる付属パーツ「チェーンソード」もイイ感じ。とにかく立たせておくだけで絵になる存在感ありすぎのフィギュアです!
<2位> EVIL DEAD 2 ー HERO ASH ACTION FIGURE (CUSTOM)/NECA
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NECA社から発売された映画『死霊のはらわた2』の主人公アッシュのアクション・フィギュア。ボディの造型はバッチリだったんだけど、顔の出来がイマイチ気に入らなかったので、同社から過去に発売されていたアッシュ(「カルト・クラシックス」シリーズのキャプテン・スーパーマーケット版)の頭部と付け替えてみました。そしたらなんかけっこうシックリきちゃいました!ww ビミョ〜に肌の色が合ってないけど、個人的には大満足のカスタムフィギュアです。
<3位> THE AVENGERS MOVIE ー MINI MIGHTY MUGGS/Hasbro
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6体セットでゲットした映画『アベンジャーズ』のマイティ マグです。「マイティ マグ」とは、ハズブロ社から発売されている「キューブリック」のようなコンセプトのディフォルメ・フィギュアシリーズ。日本のディフォルメ系トイにはない、独自のアレンジセンスがイイですね〜。このフィギュアはミニバージョンなので、さらにディフォルメ度がアップしてますが、ちゃんとアベンジャーズ感が出てるところがポイント高し。ブラック・ウィドウも発売してほし〜!
<4位> ALIENS ー CORPORAL DWAYNE HICKS COLONIAL MARINE ACTION FIGURE Series 1/NECA
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マイケル・ビーンが映画『エイリアン2』で演じた、植民地海兵隊のドウェイン・ヒックス伍長のフィギュア。装備品から付属武器のパルスライフル&ショットガンに至るまで、抜かりない精巧な出来です。でも特筆すべきはなんといってもマイケル・ビーンの顔! ネカ社クオリティ恐るべしというか、まぁとにかく似てます! どっからどう見てもマイケル・ビーンです!www
<5位> SIN CITY ー MARV ACTION FIGURE/McFARLANE TOYS
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15年くらい前にマクファーレン・トイズから発売された『シン・シティ』に登場するマーヴのアクション・フィギュア。『シン・シティ』の翻訳本を読んでたら無性にコミック版のフィギュアが欲しくなってしまい、ヤフオクでゲットしてしまいましたww 古いものですが、ブリスターを開けて手にしてみると全然イイ感じ! コミックの雰囲気(フランク・ミラー感)を見事に立体化してるし、シルエット型の台座も気が利いてる! 今ではすっかり勢いがなくなってしまったマクファーレン・トイズですが、その当時はいい仕事してたんですね〜。